Flower & Cigarettes
「税込み三千円でおねがいします!」
あとは何も言わず、おいしそうにたばこを吹かしながら、奥さんへの花束を楽しそうにプカーッ。
こっちの気持ちを試すように、いいえ見守るように、そしてまたプカーッ。
きょうは奥さんから、おまかせで彼へ還暦祝い。
プカーッとはじめての自分への花をうれしそうに待っています。
あまのじゃく
三月も半ばも過ぎ、桜はいつかいつかと世間は色めき立つのに、「うちには絶対桜は活けないで」と美容室のオーナー。
桜いっぱいの結婚式場に、あえて雪柳の受付のお花。
春を告げるのは桜だけじゃありません。
てみやげ
友人のお家へ。
並んで買ったおいしいお菓子もうれしいけれど、
たまにはベンチに座ってゆっくりと、
訪ねるひとの顔を思いながらできる春の手土産もいかがですか?
山口さん
思ったらすぐ言葉に出す。考えるまえに身体を動かす。
形にしたことは良くも悪くも必ず自分に返ってくる。
だから、何かがはじまり、少し前にすすむ。
人にどう思われるか、失敗しないようにとかばかり考えていると何もはじまらない。
「やりたいことはまずやる。」さらりと彼女は笑って言った。
このひと、無駄なエネルギー使ってないな。
空気を描く。
見えるものと見えないもの。見てるものと見てないもの。見えてるものと見えてないもの。
同じようで違う言葉。背景画の個展の案内状に書かれていた「空気を描く」とは、そんな存在を描くようなことなのかな。